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▼先生方との別れそして出会い

先生方との別れそして出会い/
 「暑さ寒さも彼岸まで」、私達が幼少の頃から伝え聞いてきた含蓄のある言葉である。本格的な春を迎えるに当たり、必ずこの彼岸を迎え、過ぎなければ本当の春は来ないのである。
 学生諸君にとっても、入学試験や採用試験等があり、その進路が決まる時でもあるが、別れや新たな出会いの時でもある。そして、誰もが必ずや通らなければならない道でもあるのだ。この変化する節目の時期ということでは、まさしく「彼岸」と同じなのである。
 卒業式ほど、先生方と生徒の絆を強く感じる時はない様に思う。確かに、式そのものは、ストーリーがあって窮屈、且つ厳粛な趣きであることは間違いないが、実は、筋書きのないドラマそのもであると私は思う。何回もリハーサルを重ね、いよいをもって本番を迎えるのだが、やはり本番は全てにおいて事情が異なってくるのだ。生徒達も、保護者も、来賓の方々も、そして先生方も今までの色々な学校生活での思い出や成長していく姿、情景が各々脳裏を横切り、卒業式という特別な舞台のお膳立てをしてくれるのだ。だからこそ、本番でしかあり得ない光景が生まれ、筋書きとは異なる演出になるのだと思う。
 私はまだ、小学校と中学校の卒業式しか経験はないが、いつも入場してきた場面から既に涙がでてくるのである。それは嬉し涙でも勿論悲しい涙でもない、その場でしか感じ得ない「感動の涙」そのものなのである。

   ※写真は、先生方の余興の一場面である。

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