▼雪起こし2015/12/05 04:42 (C) やまがたでの日々の暮らし・自然・風景
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富山辺りでは「ブリ起こし」とも言うらしいが
晩秋〜初冬を過ぎて、本格的な冬の到来を告げるかの様に、
ミゾレや雪を伴った突風が吹いたり、イナズマや雷が鳴る。
この世に生を受けて60年+αヶ月も過ぎているのだが、
今年も、この「雪起こし」が来ると、
あゝ、やっぱ、東北の裏日本に住んでいるんだなあと
つくづく思うのである。
どこまでも暗く重たい鉛色の空と、
ゴアテックスでさえ役立たずになる程の
ミゾレや高湿度の雪を伴う荒れ具合なのだ。
短時間かも知れないけど、これをとりあえずなんとか凌げるのは、
男なら、厚く重たいウールフェルトのマント。
女なら、笠や蓑の代わりにすっぽり被れる程の
大きなウール地のストール位かも知れない。
今なら、せいぜい本物のダッフルコートかなあ???
ま、現実的には、今は良くも悪くも車社会なので
運転に注意さえすれば問題はあまりないのだが、
そう言ってしまうとお話はここで終わっちゃうのだけど。。。
さてさて、風景は色彩を失い、全てが鉛色というか、
とてもダークなグレーブルーのグラデーションに変わるけど、
その反動かどうなのか知らないけど、
心象バーチャルイメージは、ネプタの祭りの様な
ハードなビビットカラーが支配したり。
そして、この「雪起こし」という特別な気象条件は、
いつもはどっかに置き忘れている棟方志功の世界や
斎藤真一の瞽女の絵などを、一時だけ蘇らせてくれるのである。
っと、
ここまで書いてつくづく思うのは、なんか…どうにも....、
前世紀のヒトの書く内容だなって事だ。