▼インフルエンザ2019/01/24 14:04 (C) 医療法人社団聰明会 みゆき整形外科クリニック
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インフルエンザで亡くなる方は、インフルエンザそのものが原因でなくなるのではなく、インフルエンザ感染で体力、免疫力が低下したところに肺炎球菌などの細菌が侵入して肺炎を起こしてなくなる方がほとんどです。
ですから、正確には「白鷹あゆみの園では、インフルエンザが原因で肺炎を起こしてなくなった方は今まで一人もいない。」というのが正確な言い方です。
施設に入所されている高齢者の方は、体力、免疫力がもともと落ちているので、いったんインフルエンザにかかると重症化しやすいのです。日本全国のどこの施設でもそのことは十分に認識しているはずですが、インフルエンザウィルスの侵入を100%防ぐことは困難です。なんせウィルスは電子顕微鏡で倍率を1万倍にしてようやく見える大きさなので人の目には見えませんし、インフルエンザウィルスは感染者の一回の咳によって部屋中に広がり、数時間は生きているので感染を防ぐことはできないのです。好発期間の冬の間、面会謝絶にしておくこともできませんし、職員に毎日インフルエンザ感染の有無の検査をすることもできません。要は入所者の方がインフルエンザに罹ったら如何に早く治療を開始して、重症化を防ぐか、そして、いかに早く感染の拡大を防ぐかにかかってくるのです。
白鷹あゆみの園は全室個室なので、インフルエンザを発症した入所者の方は、1週間個室対応とさせていただいています。そして、その入所者のいるフロアを閉鎖(面会禁止)させていただいております。また、感染された方には抗インフルエンザ薬を処方させていただいております。
当施設も含めて全国の高齢者施設では必死の対応をしているのです。それにもかかわらず、お亡くなりになる方がいるのは仕方のない事です。しかしながら、毎年マスコミは施設で2人以上の方がインフルエンザで亡くなると、いかにも施設の対応に問題があったかのような報道の仕方をします。今回もほぼ毎日どこかのマスコミで書き立てています。マスコミの諸君!よく調べもしないで施設を責めるのはやめなさい。インフルエンザが何者で、また施設がどんなに必死にその予防に努めているか知ったうえで書いているのか。
インターネットにTBS系のこの記事が載ったときのインターネット民の反応は、大半がマスコミのいい加減な報道を非難するものでした。日本もまだ捨てたものではないなと思いました。
それにしても厚生労働省の体たらくぶりはひどいものです。今回の勤労統計不正のみならず、以前から厚生労働省の発表する統計は恣意的なものばかりだという印象を持っています。自分らの施策を通すためにうその統計を発表している。インフルエンザワクチンにしても毎年何百万人もの人が一人何千円も払って予防注射しているのに、予防注射している人も何人もインフルエンザにかかってる。健康な人にもインフルエンザワクチンは必要なのか?今はインフルエンザ抗ウィルス薬が続々登場しており、重症化しないで済むので、予防注射は必要ないのではないか?免疫力の弱っている方には必要と思うが、健康な人には必要ないのではないか。おかしいと思わないのかな、厚生労働省。
医療をしていると厚生労働省のいい加減さが目に付いて仕方がありません。